第168章

「パンッ、パンッ、パンッ……」

 耳元で響き渡る肉と肉のぶつかる音が、だんだんと激しさを増していく。握りしめた拳に、ぎゅうっと力がこもる。

 海子、拒んでくれ……拒んでくれよ……

 心の中で何度も叫びながら、窓の向こうを見つめる。父の様子からして、もうすぐ果てるのがわかってしまう。ただ、海子はうつむいたまま、華奢な身体をくねらせて父の突き上げに身を委ねていた。もう周りのすべてを忘れてしまったかのように、彼女の頭の中を占めているのは、全身を支配する感覚と、溢れ出す欲望だけ。

「ジュブッ……」

 およそ一分ほど経っただろうか。父の腰の動きが、少しずつ緩やかになっていく。やがて、根元近く...

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