第185章

 家に戻ったときには、もう夜の九時になっていた。ベッドに寝転がってスマホをいじる私の横で、海子がトトをあやしながら寝かしつけている。

 トトが生まれてからというもの、この小さな女の子は一日中、私か海子のどちらかにぴったりくっついて離れない。本当なら、父が家を出て行ってから空いている隣の寝室を子ども部屋にしても良かったのだが、本人がどうしても一人で寝ようとしない。子どもなんてそんなものだろう。怖がりで、寂しがりで、それが普通だ。そこに海子の過保護とも言える溺愛が加わって、結局トトを一人で寝かせるなんて、とてもじゃないができる雰囲気ではなかった。寝返りも激しいし、何かあってからでは遅い――そん...

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