第197章

 さらにひと月が過ぎ――。

 父の葬儀やその後の手続きがすべて終わり、忌明けも済んだ頃、私たちはようやくB市へ向かうことになった。私と海子、それに浩太とトト、そして母……つまり中島といっしょに。

 かつてエロ男と約束していたB市行き。実現したのは、あの約束から五年以上も経ってからだった。この五年間、何度もB市へ旅行しようという話は出ていた。けれど最初の年は、私自身の気持ちがどうにもついていかず、とてもじゃないが観光を楽しむような心境ではなかった。その後は子どものこと、トトの出産と続き、計画はずるずると先延ばしになっていったのだ。

 今回、ようやく訪れたこの機会は、何より中島への、ささや...

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