第218章 IFストーリー

 病院の建物が近づくにつれて、胸の奥が、ぎゅうっと複雑に締めつけられていく。もうすぐ義父さんと義母さん、それに海子と向き合うことになるのに、そのとき自分がどんな顔をすればいいのか、まるで見当がつかなかった。

 ここまで来るあいだ、氷川香織とは別の車だった。もし同じ車だったなら、少しくらい相談できたかもしれない。たった二日ほど一緒にいただけだというのに、いつの間にか彼女に対して、奇妙な安心と信頼を寄せている自分がいる。

 病院に着くと、氷川香織は私と浩太を連れて中に入った。

 てっきりそのまま海子の病室へ案内されるものだと思っていたが、彼女が通したのは、病院の中でも一角にある、やけに豪奢...

ログインして続きを読む