第240章 IFストーリー

 海子が部屋の鍵をかけてから、パチンと照明をつけた。俺たち夫婦の寝室に白い光がぱっと広がる。

 海子はスマホを握ったまま、ぽすんとベッドに腰を下ろし、そのままぼんやりと一点を見つめていた。どこか迷いを含んだ、寂しげな横顔。父とのセックスは、夫である俺が許したことだ。頭ではわかっていても、実際に父と身体を重ねてしまえば、胸の奥にどうしようもない痛みが生まれるのだろう。俺の信頼を裏切ってしまった――そんな罪悪感が、じわじわと彼女を締めつけている。自分の身体のために、俺がここまでの犠牲を払った。その思いがあるからこそ、彼女はなおさら俺に対して後ろめたさを覚えるのだ。

 海子が寝室に入ってほどな...

ログインして続きを読む