第301章 IFストーリー

思い返してみれば、もう腹を割って話してしまったのだ。だったらこれ以上、海子に意地を張る必要はない。今の私がいちばん知りたいのは、あの騒動の前後で何が起きていたのか、その全部だった。

もし今夜、私が家に帰らないと言い張っていたら、海子はきっと会社に付き合っただろう。結局、私たちは一緒に会社を出て、並んで家路につくしかなくなる。

車の中で、海子は一言も口をきかなかった。胸の中に、どうしようもない後ろめたさと複雑な思いが渦を巻いているのだろう。今回の件は、まさに大騒ぎだ。本来なら、私が家にいる状況で父と関係を持つなんて、二人して必死に自分を納得させてようやく踏み切ったはずなのに――結果として、...

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