第77章

夜も更けた子ども部屋。

蓮がそっとドアを押し開けると、息子はすでに眠っているものとばかり思っていたが、光はベッドのヘッドボードに寄りかかっていた。その手には小さな宇宙飛行士のストラップが握られ、飽きもせずに裏返したり見つめたりしている。

「まだ起きてるのか」

蓮は歩み寄り、ベッドの縁に腰を下ろす。その声は無意識のうちに優しく、穏やかなものになっていた。

光は顔を上げた。見つかってしまったというような照れくさそうな表情を浮かべながらも、ストラップを握る手は決して緩めようとしない。

「これ、見てたの」

小さな声で呟く。

蓮の視線がその小さなストラップに落ち、心の奥底が微かに揺さぶら...

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