第20章

「やり直すだと?」盛岡晃は鼻で笑ったが、その瞳に笑みは微塵もなかった。「俺とあいつの間に、今さら何をやり直す必要がある」

藤井翔はグラスを揺らしながら、核心を突いた。「今までまともに向き合ってこなかったからこそ、一から始めるんだろうが。結婚さえすれば、相手が永遠に自分のものになるとでも思ってるのか? 愛情ってのは育てていくもんだぞ、盛岡社長」

盛岡晃が苛立たしげな顔をするのを見て、藤井翔は単刀直入に言った。「今すぐ始めろ。こんな時間まで病院で祖父の付き添いをしてるんだ、まともに飯も食ってないはずだ。何か差し入れでも持っていってやれ」

「俺が?」盛岡晃は眉をさらに深く寄せ、まるで途方もな...

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