第46章

どれほど時間が過ぎたのか。浅沢瑶は、深い混沌の中からゆっくりと意識を取り戻した。

視界に飛び込んできたのは真っ白な天井。鼻を突くのは、あの嗅ぎ慣れた消毒液の匂い。ここが病院であることは、すぐにわかった。

「気がついた?」

穏やかな声が耳元に落ちた。

重い首をどうにか巡らせると、遠藤毅の端正な顔がそこにあった。その表情には、色濃い疲労と心配がにじんでいる。

彼の手には保温ポットと薬の入った袋が握られており、どうやら外から戻ってきたばかりのようだった。

「本当に、生きた心地がしなかったよ」

遠藤毅は荷物をサイドテーブルに置き、身をかがめて彼女の布団を直しながら、少しだけ咎めるような...

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