第151章

彼女は、彼の急激に収縮した瞳を冷ややかに見据えた。

「言ったところで、あなたが信じるとでも? あの本家で、誰が私を信じてくれたというの?

 あなたの心の中でも、あなたのお母様や使用人たちの目にも、私、月見華は最初から余所者でしかなかった。

 味わった屈辱や苦痛を訴えたところで、自ら恥の上塗りをするだけ。返ってくるのは、より深い侮蔑と嘲笑だけよ」

鴉崎響は彼女の言葉に釘付けにされたかのように動けなくなった。顔からは血の気が引き、唇がわなないたが、反論の言葉は一つとして出てこなかった。

その通りだ……。かつて本家で、彼は彼女の立場を見て見ぬふりをし、あまつさえその冷遇を黙認していた。

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