第244章 全て移す

小林美穂からの称賛を受け、支店長は愛想よく微笑んだ。

そして自身の業務用ノートパソコンを取り出し、彼女の傍らに立った。

柔らかい口調で尋ねる。

「本日はどのようなご用件でしょうか」

小林美穂は苛立ちを露わにして言い放った。

「さっきから言ってるでしょ、送金の手続きよ!」

そう言うと、彼女は手にしていたカードをテーブルの上に放り出した。

続いて、自分自身のキャッシュカードも取り出す。

「この黒いカードに入ってるお金を、全部こっちのカードに移しなさい!」

その言葉に、支店長は恭しく頷いた。

「おいくらをお振り込みいたしましょうか」

小林美穂は眉を跳ね上げ、得意満面で答えた。...

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