第248章 食べるな

一方、刑務所に放り込まれ、動けなくなるまで打ちのめされた小林美穂は、激しい空腹に苛まれていた。

昼間は藤原のお婆さんが訪ねてきたせいで、食事を摂り損ねていた。

その後も高橋祐介のカードにいくら入っているか確認するのに必死で、外で何かを買って食べる機会すらなかったのだ。

ここに来て食事の時間だと聞き、もはや限界を迎えていた。

歯を食いしばり、両腕でどうにか体を支えながら食事の置かれた場所まで這っていく。手を伸ばして弁当箱を一つ取り、部屋の隅で食べようとしたその時、同室の広山潤子が口を開いた。

「あんた、何持ってんのよ」

小林美穂は慌てて答えた。

「自分の弁当箱よ。今から食べようと...

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