第256章 標的にされる

その頃、刑務所内ではすでに朝食の配給が始まっていた。

小林美穂は昨夜、歯を食いしばってトイレの中で一夜を明かした。全身が寒さでガタガタと震え、腹の虫は絶え間なく鳴り続けており、今日こそは何か少しでも口にして体を温めたいと切に願っていた。

やがて、今日の配膳当番が食事を運んでくると、皆はぞろぞろと集まり、自分に割り当てられた分を取っていった。

小林美穂は自分から取りに行く勇気が出ず、広山潤子の前に歩み寄り、おずおずと尋ねた。

「姉御、もう丸一日何も食べていなくて……朝食をいただいてもよろしいでしょうか」

広山潤子は手に持ったサンドイッチを頬張りながら、不機嫌そうな顔で口を開いた。

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