第113話

ボニー

ニックは有言実行の人だった。昨夜は二人とも、ほとんど眠れなかった。朝の三時近くまで起きていて、その後もニックは二度も私を起こしては愛し合い、また気を失うように眠りに落ちた。それだけでは飽き足らず、朝の七時には私の足の間に顔を埋めて私を起こしたのだ。あの男は、できることならずっと私の脚の間で暮らしているんじゃないかしら。もちろん、私が文句を言うことなんて絶対にないけれど。

今朝一番に、二人でシャワーを浴びて服を着ると、ニックはすぐに医者に電話をかけ、あっという間に予約を取り付けてくれた。もちろん、これは決して偶然なんかじゃない。このパックのアルファと次期ルナであること、それがこんなに早...

ログインして続きを読む