第76話

ボニー

ゆっくりと意識が浮上してくると、私はうめき声をあげながら痛む筋肉を伸ばした。昨夜のニッキーとの行為は、まるで週末中ずっとマラソンを走っていたかのような感覚を私に残していたけれど、これ以外の形なんて考えられなかった。彼とついに番になれたことは、私の人生で最も素晴らしい経験だった。

彼が私を求めていると言ってくれたことは知っている。でも、それを口にすることと示すことは全くの別物だ。だから、彼が全世界に見せつけるように私に彼の印を望んでくれたことは、言葉では言い表せないほど大きな意味を持っていた。

ベッドの彼のサイドに目をやると、その姿はなく、悲しみが瞬く間に私を覆った。番になった翌...

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