チャプター 4

ベラ視点:

スカイラーの目はまた赤くなっていた。ようやくこらえた涙が、今にもまたあふれそうだった。彼女が何を感じているのか、私にはよくわかった。愛する相手が自分を傷つけていくのを見守るしかない、あのどうしようもない怒り。私がこの妊娠を最後まで続けようと、中絶を選ぼうと、どのみち代償を払うのはこの身体なのだ。

「ねえ、思うんだけど」スカイラーが不意に言った。その声には、むき出しの軽蔑が鋭く混じっていた。「あのクソ野郎の精子で体外受精なんて面倒なことするくらいなら、若くてイケてる狼でも見つけて、一度くらい本気で楽しめばよかったのよ。少なくとも、そのほうが気持ちよさは得られたし、それに本当にあんた自身の、心から望んだ赤ちゃんだって手に入ったはずじゃない」

「それに、正直言うとね」スカイラーはさらに続けた。言葉を重ねるごとに、その意地の悪い勢いは増していく。「あの略奪女の子ども、あいつの子じゃなければいいのにって思うわ。裏切られる側がどんな気分か、あのクソ野郎にも一度くらい思い知らせてやればいいのよ」

「ひどいこと言うわね」私はそう言ったけれど、笑みがこぼれていた。

そのとき、不意に強い空腹の波が押し寄せ、胃がきゅっと縮むように痛んだ。私は腹部に手を当てた。

「お腹ぺこぺこ」私は言った。「何か食べに行かない?」

スカイラーはスマートフォンに目を落とした。「まだ午前十時半よ。お昼にはあと一時間半もあるじゃない」

こんなふうに変な時間にお腹が空くのも当然だった。私の中にはひとつの命がいて、私の身体がどうにか捻出しようとしているものを、もう求め始めている。ほんの一瞬だけ、私はその子がどんな顔をしていたかもしれないと想像した。イーサンの黒い髪に私の青い目――あるいは、その逆。でも、それを九か月かけて確かめることはない。九日先すら、もうないのだから。そしてたぶん、それでよかったのだ。

「ほら、行こう」スカイラーは私の腕に自分の腕を絡めた。「エクリプス・パックのセンター近くに静かなビストロがあるの。少し早い昼食にしましょ。それで、みんなにどうやって報いを受けさせるつもりなのか、ぜんぶ聞かせて」

私とスカイラーは、エクリプス・パックの商業地区にある静かなレストランに腰を落ち着けた。私がメニューを眺めていると、テーブルの上でスマートフォンが震えた。画面に表示された名前を見た瞬間、束の間の安らぎは跡形もなく消え去った。

ブランドン・ムーア

私の父。いや、二十九年前に私を養子にした男――旅の占い師から、首に緑の蛇の形をした痣を持つ赤ん坊が、彼の切望する息子をもたらすだろうと告げられたから、ただそれだけの理由で。

私の表情が変わったのを見て、スカイラーが身を乗り出した。ようやく作り上げた軽やかな空気は消え、代わりに心配の色がその顔に浮かぶ。

私は電話に出た。「お父様」

「今日の午後、家に来い」ブランドンは前置きもなく言った。挨拶もなければ、私の具合を気にかけるふりすらない。ただ即座の服従を当然とする命令だけだった。

「午後は大事な用があります」私は言った。「たぶん行けないと思います」

もちろん嘘だった。急ぎの用事など何ひとつない。ただ、あの家に戻りたくなかっただけだ。

通話の向こうに落ちた沈黙は、不機嫌さで重たく淀んでいた。やがてブランドンが再び口を開いたとき、その声は抑えきれない怒りで冷えきっていた。「骨身を削っておまえを育ててやったのに、その恩の返し方がこれか? 何から何まで私に逆らうつもりか? あの孤児院で凍えようが飢えようが、そのまま放っておけばよかった。少なくとも、恩知らずの娘に二十九年も無駄にせずに済んだ」

私の手は無意識に腹の上へと動いていた。「もしあのとき本当に私が死んでいたら」私は静かに言った。「お父様の運命の息子は、どうなっていたのかしら」

その言葉は、私たちのあいだの空気に鋭くぶら下がった。二人とも知っていながら、決して認めようとしなかった真実を帯びて。ブランドン・ムーアが欲しかったのは、一人の娘ではない。子のない結婚にかかった呪いを破るための護符、幸運のお守りだった。そして私がその役目を果たし、養子に入って四年後にダイアナがようやくブライアンを産んだとき、私はただの義務に成り下がった。

受話器の向こうで、ブランドンが鋭く息をのむ音が聞こえた。私の言葉が狙いどおり刺さり、その怒りがわずかにしぼむのがわかった。だが、立て直しは早かった。

「ムーア家がそこまで落ちぶれたとでも思っているのか。もうエクリプス・パックのルナにはふさわしくないと?」彼は責め立てた。「そういうことか? 今のおまえは、もう私たちでは釣り合わないとでも言いたいのか」

私は答えなかった。ちょうど店員が、スカイラーが頼んでくれたブルーベリージュースを運んできたところだった。私はそれをひと口、大きく飲んだ。甘酸っぱさに気持ちを落ち着かせながら、私はブランドンの言葉の裏にある本当の意味を、頭の中でゆっくりと探っていった。

ムーア家の没落について、あいつの言っていることは間違っていなかった。この二年、ムーア・インダストリーズは人工知能分野に食い込もうとして無謀な賭けに出て、血を流すように資金を垂れ流してきた。ブランドンは相手を誤り、甘い約束を信じ、いまや会社は借金の海に沈みかけている。エクリプス・パックはワイルドファイア・パックを、隠しきれない侮蔑の目で見るようになり、私の「不妊」は都合のいい口実にすぎなかった。本当は、ムーア家がかつてのような強力な同盟者ではなくなったから、私は邪魔者になっただけだ。

一方で、ダスククラウン・パックのポーター家は隆盛を極めていた。フェイの父親は投資の目利きもよく、要所を押さえた提携を重ね、この地域での影響力をいっそう強めている。

「お前の母さんは、最近ずいぶん無理をしている」ブランドンは続けた。声が柔らかくなる。私が彼をよく知らなければ、気遣いに聞こえたかもしれない。「体調も悪化してる。もう母さんのことはどうでもいいのか?」

出た。罪悪感を煽る言葉、感情を操るやり口――何度も何度も、私に効いてきたものだ。けれど、それでも。ダイアナは彼女なりに、私に優しくしてくれた。そこだけは嘘じゃない。

「分かったわ」私はようやく言った。「今日の午後、行く」

昼食を終えると、私はエクリプス・パックの屋敷へ車を走らせた。ブランドンが何を言い出そうと、向き合う前に少し横になりたかった。

玄関をくぐった瞬間、強化された狼の感覚が、台所から漂う濃厚で食欲をそそる香りを捉えた。匂いを追って行くと、ジェーンが保温容器に料理を丁寧に詰めているところだった。

私に気づいて顔を上げ、年季の入った顔にふわりと温かな笑みが浮かぶ。

「あら、ルナ! お帰り。入ってきたの、全然気づかなかったわ」

「ジェーン」私はカウンターに並ぶ容器を覗き込みながら近づいた。「何を作ってるの?」

「ああ、そうそう……」ジェーンの笑みが少し曇る。「この前、ミス・ポーターのために産後のお食事を用意したでしょう? あの子、すごく気に入ってね。さっきアルファのイーサンが台所に寄って、もう一セット作ってくれって頼まれたの」

でしょうね。

私は踵を返して立ち去ろうとした。だが逃げ切る前に、階段を下りてくる足音がした。イーサンが玄関ホールへ降りてきて、私を見ると、珍しく足を止めた。

「戻っていたのか」そう言って、彼は続けた。「昼は食べたか?」

思わず瞬きをした。本気の気遣いのように聞こえて、面食らったのだ。

「食べました。聞いてくださってどうも、アルファ」わざとらしいほど丁寧に返す。

皮肉は明らかだったが、イーサンは眉ひとつ動かさない。「どこで食べた? 俺も誘えばよかったのに」

喉の奥で苦い笑いが暴れそうになる。

「あることは」私は言った。「人と分け合いたくないの」

イーサンの表情が一瞬だけ揺れた。気まずさ――その言葉の皮肉が彼にも分かったのだろう。ジェーンが台所で小さく鼻歌を歌う音だけが、二人の間に伸びた沈黙を埋めた。

「ねえ」私は不意に言った。「昨日が何の日だったか、分かる?」

イーサンは眉を寄せ、思い出そうとする。その時点で、もう答えは出ていた。

「……何の日だ?」彼がようやく尋ねる。

「私の誕生日」

彼の顔に理解が浮かぶ。「最近忙しすぎた。忘れていた」

「誕生日の贈り物は埋め合わせする」イーサンが付け足した。

「贈り物より」私は小さな声で言った。「私があなたの心の中に、そもそも存在しているのか。それが知りたい」

イーサンの目に何かが走った――虚を突かれた色だ。「どんな誕生日の贈り物が欲しい?」声色が急に事務的になる。

「何でも?」

「俺にできる範囲なら」

「あなたのムーンクレストが欲しい」

反応は即座で、疑いようがなかった。イーサンの目が見開かれ、罪悪感が一瞬で顔に浮かぶ。隠しきれないほどに。

「兄さんがフェイと結婚したあと」私は軽く、冗談めかした調子を崩さずに続けた。「兄さんは彼女にウルフクレストを渡したでしょう? だったら、あなたも私にムーンクレストをくれてもいいんじゃない?」

ルナ・エクリプス双紋章――それは、私たちの間で伝説とされる品だ。月墜ち鉄を素材に、三代にわたる名工の手で鍛え上げられた、金では買えない至宝。グレイヴ家に百年以上伝わる家宝でもある。ジャスパー・グレイヴが伴侶アイリスへの婚礼の贈り物として誂え、孫たちが結婚した時、アイリスはムーンクレストをイーサンへ、ウルフクレストをエヴァンへ渡した。

そして今朝、私は見てしまったのだ。ムーンクレストが、フェイの生まれたばかりの息子の首にかかっているのを。

イーサンの喉が上下する。唾を飲み込む仕草がやけに目立った。「あの紋章は……」

私は微笑む。「いいの。ルナ・エクリプス双紋章がグレイヴ家の神聖な家宝だってことくらい分かってる。私が欲しがるべきじゃない。別のものにするわ」

イーサンの顔に広がった安堵は、滑稽なくらい露骨だった。「分かった。じゃあ、代わりに何が欲しい?」

「ムーンハントの館が欲しい」

前のチャプター
次のチャプター