第6章

あちらはほとんど秒で返信してきた。

【梨紗、やっと戻ってきたの?! この3年、私がどうやって過ごしたか分かる? 夜、夢にまで出てきたんだから!】

【ちょっとしたアクシデントがあってね。でも無事に帰ってきたよ】

梨紗は村木と何往復かやり取りしてから、連絡先を開き、長年の親友である七海に電話をかけようとした。

――けれど、発信ボタンを押す寸前で指が止まる。

小岩家で大暴れした話は、もう界隈中に回っているはずだ。誰もが彼女を「エイズだ」と決めつけている。

もし七海まで、彼女を汚いものみたいに避けたら?

家族も、婚約者も、みんな自分を捨てた。そこに七海まで――。

胸の奥が、じくじくと...

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