第18章

「俺の家を売らないのって、違法か?」

陸川雅樹が仲介業者の言葉を遮り、ひやりとした視線を投げた。

仲介業者はびくっと肩を震わせる。

「い、いえ……違法ではありません。ただ、陸川様にとっては、この機会を逃すと――」

雅樹は取り合わず、そのまま立ち去ろうとした。

九条美琴がふっと笑い、腕を組んだまま、のんびりと言い放つ。

「陸川家の三男って、やぶ医者なうえに臆病者で、心が狭くて器の小さい人間だったのね」

水野莉央はその言葉に青ざめ、慌てて親友の腕を引いた。

「美琴、そんな毒舌やめなよ……!」

莉央は雅樹と親しくない。

けれど、さっきから氷みたいな顔で、近寄るだけで息が詰まりそ...

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