第39章

外から飛んでくる叫び声に、九条美琴はじわじわと意識を取り戻した。けれど、自分が怪我をしているという実感がない。神経がまだ、痺れて真っ白なままだった。

交通警察官が二人、彼女を車内から引きずり出すように救出する。ちょうどそのタイミングで救急車が到着した。

九条美琴は長期の重い栄養失調で、もともと身体が人より弱い。

その状態での衝突だ。命に別状はないとはいえ、顔色は紙のように青白く、頭はふわふわして、立っていることすらままならない。

医師が顔の血に気づいて診ると、額のこめかみ寄り――ちょうど生え際のあたりが切れていた。

慣性で頭が前に持っていかれ、ハンドルにぶつけたのだろう。

「美琴...

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