第41章

階段のほうでその言葉を聞いた九条瑞希は、さっと顔色を変えた。すぐさま踵を返し、リビングへ戻ってくる。

「……お姉ちゃん、本当に連絡がつかないの?」

水野莉央が眉をひそめる。

「どういう意味? 瑞希、あんた……美琴が行方不明だって知ってたの?」

「し、知らないよ!」

九条瑞希は即座に否定した。けれど、口元がわずかに引きつり、目線が落ち着かない。

「先週末に出かけてから帰ってこないのは知ってるけど……てっきり、莉央と旅行にでも行ってるのかと思ってた」

水野莉央は瑞希をじっと見据えた。

――ほぼ確信。九条瑞希は何かを知っている。

何かを掴んだような、抑えきれない薄い喜びが一瞬だけ...

ログインして続きを読む