第27章

美月は顔を上げ、きょとんとした表情で彼を見た。

「別に、心配なんてしてないけど」

湊が目を瞬かせる。

「心配してないのか?」

「うん」

美月はうなずくと、スマホを取り出し、何でもないことのように言った。

「所詮は小物だもの。大した波なんて起こせないわ。自分で片づけられる」

そう言って、画面のロックを解除する。

次の瞬間――美月の表情がすっと沈んだ。

画面いっぱいに並んでいたのは、自分に関する悪質なニュースばかりだった。

#美月が故意に重傷を負わせた

#美月は音楽界から消えろ

#美咲と蓮がかわいそう

トレンド上位には、そんな言葉がずらりと並んでいる。

開いてみれば、...

ログインして続きを読む