第34章

「――俺に何か用か?」

電話口の佐々木監督の声は、どこまでもよそよそしい。

美咲がわざわざ連絡してきた意図が読めない。だが、どうせ配信に出たいとでも言うのだろう。

笑わせるな。あれだけ問題を起こしておいて、配信に出られるわけがない。

美咲も、その含みには気づいている。

「佐々木監督、あまり露骨には言いたくないんですけどね」

くすりと笑い、わざと間を置く。

「言わなければ体裁は保てます。でも口にした瞬間――もう、取り返しがつかないというか」

わざと半分で止める。

佐々木監督は苛立ったように舌打ちした。

「回りくどい。言いたいならさっさと言え。こっちは暇じゃない」

「じゃあ...

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