第39章

「――俺に何の用だ」

佐々木監督の声には、露骨な距離があった。

美咲がわざわざ電話を寄越した理由が分からない。もっとも、どうせ配信に出たい、それだけだろう。

笑わせるな。これだけ問題を起こしておいて、出演を許すはずがない。

美咲はその含みを、当然のように嗅ぎ取った。

「佐々木監督、あんまり露骨には言いたくないんですけど」

くすり、と笑う。

「言わなければ、お互いの顔も立つじゃないですか。でも口に出しちゃうと――ね?」

わざと途中で切って、余韻だけを残す。

「……回りくどい。言いたいことがあるなら言え。こっちは忙しいんだ。ふざけた真似に付き合ってる暇はない」

「じゃあ、言わ...

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