第11章

それを聞いた清宮瑠奈は、文字どおりその場で固まった。顔には複雑な色――まるで木村さんが、どこか遠い国の言葉でもしゃべったみたいな表情。

「え、えっと……私に言ってるの?」

困惑と衝撃を示すように、瑠奈は大きなピンクのスカートを揺らしながら、目の前の燕尾服姿の男のまわりをぐるぐると何周も回った。

木村さんはいつもどおり、微笑みを崩さず、深く恭しい。

「はい、お嬢様」

「こちらも、大旦那様のお考えでございます」

清宮瑠奈の頬がひくひくと痙攣する。叫び声を放つために、全身が力を溜めているようだった。

見物していた庭師たちも、そろって目をぎゅっと閉じた。中には、そっと耳を塞ぐ者までいる...

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