第15章

連中の連中は榊原冬真の腹の内が読めず、呼吸ひとつまで慎重になっていた。

榊原冬真は立ち上がると、手にしていた新聞をぽいと放り、整った指でスーツのボタンを留める。

窓の外へ視線を向け、小指のシグネットリングをゆっくり撫でながら、氷みたいな声で言った。

「生き残れたのは……神様のご加護だな。あと少しズレてたら終わってた」

榊原成岡がむっと顔をしかめる。

「親父の俺に、どういう口の利き方だ」

「じゃあ、どう言えばいい?」

榊原冬真は表情を崩さない。

「酒を控えろって言って、聞いたことある? それとも、夜通し碁を打つのやめろって言って、聞いた?」

榊原成岡は言葉を失った。――こいつ...

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