第23章

湯気が榊原冬真の鼻先をかすめ、体の奥に残っていた酔いをいくらか追い払った。

ぼやけていた世界が少しずつ輪郭を取り戻し、最後に浮かび上がったのは清宮瑠奈の顔だった。

血の気が一気に引く。榊原冬真は反射的に両手で突き飛ばした。

次の瞬間、清宮瑠奈の体が後ろへ吹き飛び、ベッドの足元へ転がり落ちる。

榊原冬真は跳ね起きるように身を起こした。さっきまでの酔いなど、跡形もない。

「……お前、なんでここにいる。ここはどこだ」

けれど清宮瑠奈は、もう涙でぐしゃぐしゃだった。しゃくり上げるばかりで、言葉にならない。

「冬真兄さん……わたし……」

頭が冷えるにつれ、さっきの途切れ途切れの映像が脳...

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