第69章

榊原冬真は慌てて手を引っ込め、視線を素早く周囲へ走らせた。

清宮紬は顔色を変えるなり、矢のようにデスクへ駆け寄ってノートPCの画面をばっと開く。

そこに映っていたのは、気まずそうな表情の高村美咲だった。

「こ、こほん……清宮社長……」

清宮紬の額に青筋が増えた気がした。握った拳が、ぎゅっと硬くなる。

「いつから繋がってたの」

高村美咲は少し顎を上げ、うーんと考え込む。

「えっと……社長がパソコンを閉じる直前、だと思います」

「というか清宮社長、ノートを閉じてもビデオ通話って切れないんですよ。むしろ、変に当たって通話ボタン押しちゃうことがあって……今みたいに」

清宮紬の表情が...

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