第8章

院長室で、数人が向かい合って座っていた。

佐藤院長は終始にこやかに清宮紬を見つめ、言葉の端々にまで気遣いがにじむ。

「紬くん。叔母さんには会ってきたかい? 具合はどうだった」

叔母のことを口にされた瞬間、紬の胸がきゅっと痛んだ。

「……あまり良くありません。肝臓の提供者がまだ見つからなくて。私も、できる限り当たっています」

部屋の空気がじわりと沈みかけたところで、隣に座っていた唐沢星也が慌てて割って入る。

「まあまあ、こういうのは良いほうに考えましょうよ」

そして、話題を勢いよく明るい方向へ投げた。

「それより院長。紬がどこからかチョレイ由来多糖体を持ってきたんです。あれ、抗...

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