第7章

「ろくでなし」という言葉が特別テラスで爆弾のように炸裂した。あらゆる会話、警備責任者の足音まで――すべてがぴたりと止まる。

 群衆は反射的に道を開けた。私は涼真の腕に手を絡め、砕け散ったガラスの上を踏みしめながらテラスの中央へ進み出る。

 拓海が人垣の中で固まった。

 まだシャンパングラスを握っていたが、あの薄ら笑いは顔からきれいに消え失せ、死人のような青白さに置き換わっていた。屈辱が、瞬時に怒りへとねじ曲がる。

「何を見てんだよ、お前ら! 出てけ! 今すぐだ!」拓海が怒号を上げ、グラスを壁に叩きつけた。

 ガシャン――!

 ガラスが派手に弾け飛び、破片とワインがテラス一面に飛び...

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