第95章 彼女は真田辰則を許すはずがない

相馬蛍が彼女の言葉を引き取った。

「真田辰則のスキャンダルで真田グループの株価は一直線に暴落する。そこを狙って、安値で市場の浮動株を買い集めるつもりなんでしょ」

「それで真田辰則がS市に戻れば、取締役連中から締め上げられる。最後は真田グループ会長の椅子を手放さざるを得なくなる」

水原初歌は淡く笑った。眉目は柔らかく、いかにも儚げで――見た目だけなら。

相馬蛍は続ける。

「その次は、真田グループに潜り込ませてある内通者を引き上げる。BRとの提携を何度も繰り返して、そのたびに大金を外へ流す」

そう考えると、筋書きはやけに綺麗だ。真田辰則は丸裸にされ、すっからかん。最悪、何かの罪で檻の...

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