第455章 探りを入れる

受話器の向こうで、賀川時は声を張り上げ、必死に弁解を並べ立てていた。賀川お爺さんが雲田茜のすぐ傍にいることを察知していたからだ。

当然、その声は賀川お爺さんの耳にも届いていた。彼は微かに眉をひそめる。電話越しの声が、普段の賀川時のものとは別人のように聞こえたからだ。

だが、賀川時の釈明を聞き終えると、賀川お爺さんの口元には冷ややかな笑みが浮かんだ。

「わかりました。くれぐれも気をつけて。……あなたが無事ならもう心配いりません。私も会社に戻って事務処理を片付けます」

雲田茜は小さく安堵の溜息をつき、通話を切った。

「申し訳ありません、お祖父様。夫に会っていただくことができなくて」

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