第65章 盗作者は誰だ?

賀川時の懸念を耳にして、雲田茜はふっと笑みをこぼした。

「ネットでの誹謗中傷なんて、よくあることでしょう? たとえ今をときめく映画スターだろうと、ネット民は容赦しないわ。なんとかして粗探しをして、それを針小棒大に騒ぎ立てるのよ。人はネットの流行りに乗りたがるし、誰かを叩くことで実生活の鬱憤を晴らしているだけ」

雲田茜の言葉に、賀川時は心の底から安堵した。

「意外と達観してるんだな。その様子じゃ、連中の書き込みにあんたが潰されることはなさそうだな」

賀川時は雲田茜を見つめて笑った。

しかし、雲田茜は口元を手で覆い、くすりと笑って首を横に振る。

「そういう心理は理解できるって...

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