第116章 彼らは友情が深い

彼女はそれを外し、中指に着け直した。

「じゃあ明日大きなダイヤの指輪を買って薬指に着けてやろうか?」相沢直希が眉を上げて聞いた。

「調子に乗らないで!」くそっ、結婚もしないくせに、あたしの恋路を邪魔して、一生舐めさせようってつもり?

頭に水銀でも入ってるんじゃない?門前払いよ。

相沢直希が男性用の指輪を試してみると、店員がすぐに褒めちぎった。

「お客様、男性用もとても個性的でお似合いですね。こちらのペアリング、今キャンペーン中で二つで五万円です。お気に入りでしたらいかがですか?」

「こんなに安いのね、でも確かに綺麗」浜野南は隣の「精算器」を軽く叩いた。「支払いお願い」

吉井和彦...

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