第197章 今何もなかったことにしたいのか?

「まあ、お前がそこまで頼むなら、許してやろう。何しろ、あたしは度量の大きい人間だからな」

浜野南はそう言いながら手を離し、立ち上がって隣のソファに座った。

危うく潰されるところだった……

相沢直希は彼女を振り返ると、その手首を掴んで言った。

「今夜はゆっくり『交流』しよう」

「一分間の交流?」

浜野南は手を引き抜き、笑いながら彼に尋ねた。

彼は即座に眉を顰めた。

「あの件は忘れろ」

「忘れられない……」

彼女は顔を反対側に向け、必死に笑いを堪えていた。

相沢直希の眉間の皺はさらに深くなり、咲菜が好奇心いっぱいに尋ねた。

「ママ、今夜は何を交流するの?」

「久しぶりだ...

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