第239章 そうだ、まず敵を解決しなければならない

 杉原美奈は思わず足を止め、振り返って男に尋ねた。

「どうしたの?」

「頭が痛い。きっと腹が減りすぎたんだ。さっき君に怒らされたし、気分が悪い」

 彼は頭をうなだれ、ひどく辛そうな様子を見せた。実のところ、頭の怪我は嘘だった。昨夜、瓶で自分を殴ろうとしたのだが、何度試しても手を下すことができなかったのだ。

 その後、大学時代のグループに医者の同級生がいたことを思い出し、まんまと潜り込んで入院することに成功したのだった。

 杉原美奈は彼の様子を見て、なんだか可哀想に思えてきた。少し葛藤した後、再び彼の元へ戻って尋ねる。

「医者を呼んで診てもらった方がいい?」

「今は大丈夫。お腹が...

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