第438章 深夜に夜食を食べる

「今の俺が理性保ててると思うか?!」

吉井和彦は怒りで奥歯を噛みしめた。ここ数日、気が狂いそうだった。――真相はみんな知っているのに、隠されているのは自分だけ。

自分は彼女の彼氏なのに、何かあっても何も言わない。挙げ句の果てに別れたいだなんて。

杉原美奈は彼の怒った顔を見て、胸の奥がきゅっと痛んだ。鼻の奥もつんとする……。好きだった。十年以上も。だからこそ、離れるなんて簡単に割り切れない。

「……もう少し時間ちょうだい。落ち着いてから、また……」

うつむきがちに、か細く言った。

「教えろ。いったい何があった」

隠される感覚が、たまらなく苦しい。

「……聞かないで」

杉原美奈...

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