第204章

藤宮弘也の言葉が終わるや否や、その場にいた者たちが一斉に同調し始めた。

「どこから沸いて出た異常者だよ。子供が賢すぎるからって虐待するなんて、桜井家の連中は悪魔か何かか」

「全くだ。桜井さんみたいに聡明で学習の天才なんて、うちの家なら先祖代々の宝のように崇め奉るぞ。なんで殴る必要があるんだよ」

周囲のヒソヒソ話を聞きつけた桜井美月は、鼻で冷たく笑い飛ばした。

「理由なんて決まってるじゃない。桜井有菜は昔から人に媚びを売るのが上手いのよ。老若男女問わず、誰にでも愛想を振りまいて気に入られようとするんだから! あんな尻軽女……」

パシッ――。

ニックが一切の躊躇なく歩み寄り、桜井美月...

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