第211章

北村涼が立ち去ると、野原おばあさんは桜井有菜に向かって手招きした。

「ちょっとこっちに来て、大場おばあさんを診てやっておくれ。顔色が良くないからね。ここへ来た途端に寝転がって動かなくなっちまうし、全身悪いところだらけのくせに大人しくしないんだから!」

桜井有菜は頷き、大場おばあさんのそばへ寄って脈を診た。確かに、その脈の打ち方はあまり芳しくない。

「血中脂質、血糖値、血圧、どれも高いですね。大場おばあさん、体の状態が少し度を越していますよ。血流が滞っていて冠動脈疾患の兆候もありますし、肥満のせいで骨への負担も大きくなっています。おまけに骨粗鬆症も併発しているので、このままでは簡単に骨折...

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