第27章

藤宮家のお嬢様がこのような目に遭わされたことで、藤宮弘也が容赦しないのは当然のことだった。正当防衛で桜井有菜に怪我をさせられた秋山明里は入院し、警察は保釈を拒否し、家族の面会さえ許可しなかった。

あの十人のボディーガードも、雇い主が木崎征であることを白状した。

オフィスに戻った藤宮弘也は秋田風に二つの命令を下した。

「秋山明里には自分のした行為の代償を払わせろ。秋山家をT市大学の名流サークルから抹消しろ!木崎家については...木崎征を潰せ。集めた証拠を証券監視委員会に送れ!」

秋田風は頷いた。越前美也が誘拐された件も知っていた彼は、これらの人間が本当に無謀だと思った。藤宮家のお嬢様に...

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