第133章:リース

高揚感の余韻に浸るグレースを、俺は強く抱きしめた。彼女に「自分は特別だ」と感じさせることに、俺が飽きる日は来ないだろう。彼女を悦ばせることも、そして彼女自身に対しても、決して飽きたりはしない。

「今のって……」

「最高だった?」

「激しかった、って言おうとしたの。でもそうね、最高だったわ」

彼女はそう答えると、腕の中で向き直り、俺の頬にキスをした。

永遠にも感じる長い時間を経て、ようやく彼女が本来の姿を取り戻したように見えた。俺たちの絆を再び完全に感じ取れるようになったからかもしれない。あるいは、彼女がリラックスしているからか――少なくとも、これまでになく安らいでいるように見える。どち...

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