第228章:リース

少しずつ、俺たちはキャラバンにあらゆる物資と人員を詰め込んでいった。本来、シフターが銃器を所持することは禁じられている。だが、レッドブラッド・パックがルールを守っていないことは承知の上だ。ならば、俺が守る義理もない。それに厳密に言えば、すべてが殺傷用の銃というわけではない。中には麻酔銃もある。数年前、アーロとその優秀なチームが、まさにこういう時のために開発した特製品だ。

俺は再び時計に目を落とした。激しく降りしきる雪が、周囲を白い毛布で覆い尽くそうとしている。グレースがくれた成功へのチャンスは、針の穴を通すようにわずかなものだ。だが、必ず成功させてみせる。この短時間で解決すべき課題は山積みだ...

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