第76章:恵み

群衆はリースの言葉を耳にし、それを真摯に受け止めたようだった。少なくとも今のところは、私やここでの私の立場について、あえて彼に異議を唱えようとする者はいなかった。彼がこれほど素早く私を擁護してくれたこと、そしてその言葉がいかに断固としたものであったかに、私は胸を打たれた。私ももっと早くすべてを学びたい、そうして絶対的な最高の「ルナ」になりたいという思いが強まった。

リースは私に頷きかけてから続けた。「グレースを傍らに迎えられたことを感謝している。彼女がこの王国にどのような恩恵をもたらしてくれるか、今から楽しみでならない。私たちの結合を祝い、二日後にパックハントを行う!」

群衆は再び歓声を上...

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