第125章 夏目布川の女

竹内先輩と青子先輩は来る前にすでに個室を予約していた。場所は明珠の2階西側である。眼下に見下ろすダンスフロアはメビウスの輪のような形状をしており、規則的な円形ではない。中央のステージでは男性モデルたちが次々とパフォーマンスを繰り広げ、両サイドのフロアでは興奮冷めやらぬ男女が波のように入り乱れていた。

「水原さん、水原さん! 下に行って踊りましょうよ」

竹内先輩は何に刺激されたのか、下のマッチョな男たちに向かって歓声を上げ、あろうことか口笛まで吹いている。

水原寧々は思わず苦笑した。長年研究の仕事に携わってきた人間が、これほど野性的で熱狂的な一面を持っているとは想像し難い。おそらく普段は...

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