第63章 藤原グループ

「藤原副社長、おはようございます。先ほど営業部にA国の恒基バイオから電話がありまして。副社長と取引のお話をしたいとのことです」

出社したばかりの藤原南に、アシスタントが本日のスケジュール表を差し出した。

「なんだと? 恒基バイオって、あのA国の恒基バイオか? どうしてうちなんかに話を持ちかけてきたんだ? 実力で言えば、バイオテクノロジーの研究開発なら林田家には及ばないし、機械設備の製造なら葉氏には勝てないはずだが」

藤原南は眉をひそめて言った。

5年の歳月を経て、藤原南はかつての傲慢な男から、自身と会社を客観的に見極められるビジネスエリートへと変貌を遂げていた。恒基バイオのような大企...

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