第51章

私たちが歩いていると、突然飛び出してきた虎豚が行く手を阻んだ。

目の前の虎豚はちょうど成年したばかりのようで、前に見たものよりはかなり小さかったが、そこに立ちはだかるだけでもなかなかの威圧感があった。

女性たちは生きている虎豚を初めて見て、みな驚いて後ずさりした。

モデンとモラは虎豚に慣れているようで、獣皮のバッグから小さな湾刀を取り出し、迎え撃つ姿勢を取った。

虎豚がまだ警戒している間に、私は背負っていた荷物を脇に置き、女性たちを守りながら高台へと導いた。

アウトドアナイフを取り出しながら、林田琳に言いつけた「琳姉さん、彼女たちを安全な場所に連れて行って、絶対に出てこないでくださ...

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