第6章

彼らに利益を示すように、俺私は言った「食べ物ならある。今一番気になるのは寝る場所だ。まずは住処を探しに行かないか?」

佐藤雅子は顔に浮かぶ欲望をまったく隠そうとしなかった「マジで?私、もう飢え死にしそう。早く食べ物を出して分けてよ」

見ろよ、また当然のように自分勝手な口調だ。甘やかされすぎてるんだな!

私は思った。佐藤雅子がもう少し礼儀正しければ、ここまで嫌悪感を抱かなかっただろう。

川村東はお腹をさすりながら、相槌を打った「言われてみれば確かに腹が減ってきたな。先に食べ物を少し分けてくれないか?やっぱり腹が満たされてこそ力も出るだろ」

同じ生存者だからといって、皆が一緒に生き延び...

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