第8章

ことを済ませた後、満足感に浸りながら洞窟へ戻った。

座ったばかりのところに山田瑶子が近づいてきて、小犬のようにクンクン嗅ぎ、目をパチパチさせながら言った「ひさ兄、タバコ吸ってきたの?」

社会人の男性がタバコを吸うのは当然のことだし、外で吸うことも別に隠していたわけではない。ただ洞窟の中で吸えば匂いが籠ってしまうし、女性たちにも良くないと思っただけだ。

私は頷いた「ああ、ちょっと吸いたくなってな。外で一服してきただけさ」

林田琳が冗談めかして言った「へえ、ひさちゃんって意外と紳士的な男なのね」

ひさちゃん?

林田琳がつけてくれたこの呼び方に、私は苦笑いするしかなかった。

山田瑶子...

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