第27章 やらかす

翌日、柳田美咲の祖父の誕生日が近づいていたため、その翡翠から一部を切り取って贈り物にするよう柳田航が持ち出した。あれほど大きな一塊は数千万円の価値がある。

適当に一部を切り取って何かを作っても、それは非常に見事なものになるだろう。

こんなものを贈り物にするのは、これ以上ないほど素晴らしいことだった。

水原空もそれに異論はなかった。結局のところ、品物は柳田美咲に贈ったものだし、相手が何に使おうと口出しするつもりはなかった。

しかし、この柳田美咲の祖父一家は、実は柳田家をあまり良く思っておらず、常に柳田航を見下していた。柳田航一家に会うたびに、良い顔色を見せることはなかった。

その上、...

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