第45章 高橋天豪の登場

水原空は表情を少し変にして言った。「この車、高橋天豪さんが俺にくれたの?」

「そうですよ!」小林は力強く頷いた。「もし水原先生がお気に召さなければ、もっと高価な車に交換することもできますよ」

傍らにいた平原俊峰は眉をひそめ、いらだたしげに言った。「いい加減にしろ、水原空。この役立たずが。ハッタリをかますのも大概にしろよ!いいか、これは俺、平原俊峰の車だ。新車で買ったマセラティなんだよ。鏡で自分のツラでも見てみろ。お前みたいな貧乏人に、このタイヤ一本すら買えるわけないだろうが!これは見栄っ張りとかいうレベルじゃない、ただの馬鹿だ!分かったか?もういい、お前のような奴と話しているだけ時間の無...

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