第53章 離婚しよう

「本当に水原空に治してもらったの?」

水原空は彼女のツボを軽く解き、脱いでいたガウンを、そっと彼女の肩にかけて、あらわになった肌を隠した。「少し休んでおいて。俺は出ていくから」

高橋雪子は口を開きかけたが、何も言えなかった。水原空が出て行くと、すぐにトイレに駆け込み、鏡を覗き込んだ。確かに自分は正常な姿に戻っていた。試しに肌をつまんでみると、病気になる前よりもさらに白く艶やかになっていることに気づいた。彼女は軽く唇を噛み、複雑な心境に…

「水原先生!水原先生!どうですか?雪子はどうなりましたか?治りましたか?」

「そうです、水原先生!何か必要なものがあれば、何でも仰ってください。必ず...

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